北区立特別養護老人ホーム 桐ヶ丘やまぶき荘 井上真紀さん ふだんの生活のお手伝い、特別なことではありません

施設紹介
北区立
特別養護老人ホーム 
桐ヶ丘やまぶき荘

北区桐ヶ丘。入所定員100名の特別養護老人ホーム。各人のライフスタイルを尊重し、「寄り添える介護サービス」を提案、余裕のある居住空間での暮らしの提供を目指す。北区が設置し社会福祉法人東京聖労院が受託運営する公設民営の施設。

特別養護老人ホームの非常勤の介護職員です。食事・入浴・排泄をはじめ、ご利用者の方々の生活全般にわたる介助をしています。
このお仕事を始めたきっかけは?

  以前、介護の専門学校に通って、介護福祉士の資格をとりました。老人ホームで勤務したりもしていたのですが、ある時、少し頑張りすぎたのか、体調を崩して、辞めざるを得なくなりました。「自分は向いていないのでは?」と、その後しばらくはこの仕事から遠のいていました。数年前、祖母が車椅子生活になり、家族で協力して在宅介護をすることになったのですが、その際、かつての経験を活かしてお世話をすることができました。それがきっかけで、「また戻れるかな」と自信も出て、転職を考えるにあたり、3月の「福祉の仕事総合フェア」に参加しました。  
  フェアではいくつかの施設・事業所のお話を聞きました。ブランクや体力のことなど、不安に思っていた点についても訊くことができて、とてもありがたかったです。やまぶき荘の担当の方がとても楽しそうに職場の説明をして下さったので、見学させてもらいました。現場でも、皆さんが前向きに協力し合い、楽しく仕事をされている感じが伝わってきて、働きやすそうな環境だと感じました。「私も楽しく仕事をしたいな、させて頂けるのなら喜んで」と思い、6月からこちらにお世話になることにしました。

働いてみての感想、気をつけていること等はありますか?

  実際に仕事に入ってみると、みんな本当に優しく、楽しそうに働いていました。チームワークが良いからだと思います。苦労も多いと思うのですが、時間も気にせず、ご利用者のために心を配り、仲間のフォローに回るなど、一所懸命に取り組んでいます。  
  自分の場合、福祉の現場に関してはブランクもあったわけですが、先輩には優しく教えてもらえていますし、あまり心配もありません。仲間に恵まれたと思います。自分は行動が少々ゆっくりしているせいか、迷いがある時も先輩が丁寧に教えてくれます。ご利用者には認知症の方も多いのですが、皆さん優しくて、素敵な笑顔を見せてくれます。自分の方が元気をもらっているようです。  
  気をつけていることといえば、睡眠や食事など、自分の健康管理には注意して、決して無理をしないようにすることでしょうか。

写真 介護の様子

就職前には不安も少なくなかったが、今では忙しいながらも充実した日々を過ごしている

写真 介護の様子

助け合いながら仕事を進める仲間たち。周囲の心配りもあって、最近では少しずつだが余裕もできてきた

悩み、やりがい等を教えてください。

  自分では楽しく働けているつもりです。でも、同僚やご利用者の方々にはどう見えているのか、迷惑をかけていないか、気になります。ここに入って、先輩から「介護は一人でやる仕事じゃないから。みんなで一緒にやっているんだから、心配しなくても大丈夫ですよ」と言われ、とても救われた思いがしました。同時に、チームワークの良さも実感しました。以前の頑張りすぎてうまくいかなかった経験を忘れずに、それを教訓にしながら働いていきたいです。不安なことがあったら、すぐに先輩や同僚に訊くようにしています。  
  ご利用者のなかには、急に身体に触られてビックリしてしまう方もいらっしゃいます。自分にとっては当たり前のことでも、他の人にとってはそうでないことも少なくありません。この仕事では、そうしたことを知ることができます。相手のペースで働くことの大切さを学びました。失敗をしても、それを忘れず、反省することもいい勉強になるんだなと思います。

今後はどんな風に働いていきたいですか?

  今は日勤のみ、非常勤で勤務しています。フルタイムで働くには不安もありましたが、今では「あっ」という間に時間が過ぎていきます。正規の職員の人たちは毎日、大変そうに見えますが、自分もいずれ、頼られるような存在になれたら、常勤として夜勤も含めて働きたいです。今はまだ、支えられて何とか仕事をしていますが、いつかは同僚を支える側になって、みんなにお返しができたらいいなと思います。  
  それから、一人ひとりのご利用者のことがわかるようになりたい。うまく話ができなかったり、様子が急変してしまう方もいらっしゃいます。そうした心身の変化にもちゃんと気づくことができ、柔軟に対応してお世話のできる、そんな職員になりたいです。

井上さん写真

フェアに参加したら、いろんな人と話をしてみて下さい。自分はあまり具体的に考えず、いろいろなところを回って話を聞きました。「ブランクがあっても大丈夫か」「どんな人材を求めているにか」など、この催しでなら、自分の率直な心配や疑問について訊くことができます。遠慮なく声をかけてみて下さい。 福祉の仕事というと「すごく偉い仕事。普通の人にはできない」というイメージをお待ちの方もいるかもしれません。自分も「よく戻ったね!」などと言われることがあります。でも、実際には生活の延長であって、ちょっとお年寄りのお手伝いをしているにすぎません。決して入りづらいなんてことはありません。ぜひ見学だけでもしてみてほしいです。

(平成21年7月取材)
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